7月28日午後4時27分、熊本地方を震源とする最大震度7の地震が発生しました。
宇城、八代では倒壊した家屋や割れた道路、歪んだ線路などの整備・復旧作業が行なわれており、避難所生活を余儀なくされている方々も多数おられます。当院には直接的な被害はなかったものの、近辺ではライフラインに影響をきたした地域も認められました。2016年の地震から10年経過した現在においても、やはり突如として訪れる災害への心構えを持ち続けておかなければと改めて実感しました。これを機に災害発生時の心理士の役割について思い返しておこうと思った次第です。
発災直後は、強い不安や恐怖、混乱を示している方々に対して安全面の確保や安心できる環境作りが最優先となります。これは職種を問わず早急に行なう必要があり、心のケアよりもまずは生命と安全の保証を満たすことが求められます。その条件が整った上で少しずつ被災者の心に触れケアをしていかなければなりません。不安、抑うつ、不眠など心身の状態把握を行い、ストレス反応について異常な状況に対する自然な反応であることを説明した上で、必要に応じて医療・福祉機関に繋がなければいけないこともあります。急性ストレス反応やPTSDの症状を呈する方に対しては、カウンセリングなどを通して中長期的なケアを施すことになりますが、災害発生時には上記のような幅広い対応が求められます。被災地の状況や被災者の状態を情報収集しながら包括的に把握し、その時々に求められる支援を見極めて多職種と連携していくことがとても重要なのだと感じました。
今回の地震において直接的に支援を行うことはなかったものの、有事の際に支援者としての役割を担えるように心構えを持っておこうと思います。
臨床心理科