先進的治療
先進的治療
  1. HOME
  2. 先進的治療

m-ECTについて

mECT(修正型電気けいれん療法)は次のようの治療法です

mECT(修正型電気けいれん療法)は次のようの治療法です mECTは1930年台に開発され、従来の電気けいれん療法より安全に治療できるパルス波治療機(サイマトロン)を用いて、額から短時間(数秒)の電気刺激を加えて脳にてんかん発作と同じ変化を起こす治療法です。
精神的あるいは身体的な観点から迅速な治療が必要な方、薬の副作用が強くでるため、お薬での治療が難しい方に対して改善率や安全性が極めて高いことが知られています。
治療は精神科医、麻酔科医、看護師などにより構成される専門的なメンバーが担当し、専用の治療室で実施します。
1回の治療には約15分程かかります。麻酔により眠っている間に治療しますので痛みを感じることはありません。

m-ECTの適応

  • うつ病
  • 双極性障害
  • 統合失調症

特に、これらの疾患で高い効果をあげています。
また、その他の精神疾患でも治療法として選択され効果をあげています。

副作用や麻酔の危険性について

一般的な副作用は以下の通りです。

  1. 一時的に頭痛、吐気、筋肉痛がおこることがあります。
  2. 麻酔により、起きた時にもうろう状態になることがあります。通常1時間前後で改善します。
  3. 治療前後のことを思い出しにくくなります。
  4. 死亡率は8~10万回に1例程度です。お産や全身麻酔の危険と同じくらいです。

治療をはじめる前には事前の検査、診察を行い、安全には十分に配慮して行っていきます。

治療のスケジュール

治療の前には必ず入院していただきます。

①主治医からの説明
治療に対する説明を主治医が行い、同意書に署名をいただきます。
②検査
術前検査:血液検査、尿検査、心電図、レントゲン、頭部CT、脳波などを実施します。
③治療回数
治療頻度:週2回(火曜日、金曜日)
治療回数:一般的には1クール8~12回程度
※治療スケジュールに変更がある場合はお知らせいたします。

標準的な1日のスケジュール

  1. 治療日は麻酔中の誤嚥防止のため、前日21時から絶飲食になります。
  2. 病室で点滴を開始します。
  3. ストレッチャーで治療室に移動します。
  4. 電極をはり脳波、心電図、血中酸素飽和度などをモニターします。
  5. 短時間作用の麻酔、筋弛緩薬を注射し、酸素を流します。
  6. 十分な呼吸補助を行った状態で、電気刺激を与えます。
  7. 麻酔科医が呼吸と循環の状態を確認して、自分で呼吸ができるようになった状態で病室に戻ります。
  8. 病室では必要に応じて、体温、血圧、脈拍数、血中酸素飽和度を測定します。
  9. 1時間程度横になり、マスクから酸素を吸い、飲水などができるようになったら食事開始となります。

治療をはじめる前には事前の検査、診察を行い、安全には十分に配慮して行っていきます。

治療についてのお問い合わせ

m-ECTの治療、予約状況などいつでもお問い合わせください。

お問い合わせ

受付時間 月曜日~金曜日:9:00~17:00
電話番号 096-338-3838(病院代表電話)

当院の治療実績

当院では平成30年4月より、m-ECTを実施しております。
平成30年度は37名の患者さんに、延べ258回施行しており、安全に治療を実施しております。

クロザピン

治療抵抗性統合失調症とは?

「治療抵抗性統合失調症」とは、下記のように、さまざまな抗精神病薬治療に抵抗性を示す場合を言います。

  • 反応性不良:抗精神病薬2剤を十分な量投与しても症状が改善しない。
  • 耐用性不良:副作用のため、抗精神病薬2剤以上を継続できない。

しかし、「治療抵抗性統合失調症」であっても改善する可能性があります。

クロザピンについて

クロザピンは「治療抵抗性統合失調症」の治療に有効とされ、使用が推奨されている薬です。
クロザピンは、製薬会社:ノバルティスファーマで製造・販売されている薬で、1971年に海外で発売されてから現在までに日本を含む世界100ヶ国以上で使用されています。日本では2009年6月に発売されました。
クロザピンは「経口薬(飲み薬)」で「黄色の錠剤」であり、25mgと100mgの規格が販売されています。

クロザピンの有効性について

日本で行われた臨床試験(薬を発売する前段階として有効性や安全性などを確認する試験)では、精神症状が改善した率は57%~67%との結果が出ています。当院での治療例でも、長期入院が必要だった方が、このクロザピン治療で、退院につながったり、就労につながったケースもあります。

クロザピンの副作用について

クロザピンは、「無顆粒球症」「高血糖」などの重大な副作用が出現する可能性があります。安全に使用するために、早期発見を目的とした定期的な血液検査が義務づけられています。

日本の発売後の調査では…

無顆粒球症が起こった数:1651例中19例(1.15%)
高血糖などが起こった数:1651例中210例(12.72%)
※2009年7月29日から2015年10月31日まで

その他、クロザピンの服用により起こりやすい副作用として「よだれが多く出る」「便秘」「眠け」「発熱」「悪心」などがあります。

クロザピンによる治療を受けるためには

①クロザピンを処方できる医療機関を受診する
クロザピンは、すべての医療機関が処方できる薬ではありません。 重大な副作用である無顆粒球症や高血糖が起きたときに早急に対応できると認められた医療機関だけが取り扱うことができることになっています。さらに講習を受け審査を通過した医師のみが処方できる薬です。 クロザピンの治療を行っている病院はインターネットで検索することができます。
②クロザピンの治療についての説明を受け、同意文書に署名をする
クロザピンの治療を開始する前に、主治医から治療について詳細な説明を受けます。その説明を聞いたうえで、治療を受けるかどうかを考え、治療を受ける場合には同意文書に署名をすることになります。
③入院をする
治療は必ず入院してからの開始となります。原則として服用開始後18週間は入院が必要となります。これは、この間に無顆粒球症が発症しやすいためといわれているからです。
ただし、【18週未満で退院する条件】を満たせば服用開始4週目以降であれば退院して通院治療に移ることが可能となっています。
④定期的な血液検査を受ける
クロザピンは「無顆粒球症」や「高血糖」などの重大な副作用の早期発見・早期処置のため、定期的な血液検査が義務づけされています。無顆粒球症の把握として、白血球数と好中球数を、高血糖の把握として空腹時血糖値とHbA1cを測定していきます。
血液検査は服用開始から26週間は、週1回のペースで行います。(26週以降になれば2週に1回に移行することもできます)
ただし、白血球数や好中球数が基準値より低下した場合には週2回のペースになり、さらに低下し中止基準に達すればクロザピンの服用を中止し、白血球数や好中球数がある基準に回復するまで毎日検査をおこなうことになっています。
なお、白血球数や好中球数が中止基準に達してクロザピンを中止した場合には、回復後であってもクロザピンの再投与は今後できないことになっています。

血液検査の結果報告システムについて

規則や基準に従って行われる血液検査の結果は、医師や医療機関のみで管理されるものではなく、クロザピンの製造・販売会社であるノバルティスファーマが設置したCPMSセンターにも報告されることになっています。
※CPMS:クロザピン患者モニタリングサービスの略称
CPMSセンターに報告される情報は、氏名や住所などの個人を特定できるものではありません。
CPMSセンターでは、クロザピンによる治療を現在受けている・過去に受けたことのあるすべての方の情報を管理しており、医療機関で定期的に血液検査が行われているかどうかを確認したり、血液検査によって服薬を中止した方が、他の医療機関で処方されるのを防いだりしています。

無顆粒球症が起きたときの治療体制について

無顆粒球症が起きた場合、クロザピンの服用を中止します。通院治療中の方は入院していただきます。
主治医は、無顆粒球症の治療に十分経験のある連携先の血液内科医とともに治療にあたります。場合によっては連携先の病院へ搬送した上で、血液内科医が治療をおこなうこともあります。

LAI

LAIとは

LAIとは Long Acting Injectionの略称。
つまり“長く効く注射のお薬”です。
日本国内では統合失調症の治療薬の1つとして多くの患者さんに使用されています。
症状を改善させる効果と再発予防効果が高い治療薬とされています。
今世紀に入り開発されたLAIは、最新のナノ粒子化技術によってお薬が体内に溶け出す仕組みで、内服薬に比較して血液中の薬の量が安定することが示されています。
当院では、現在約100名の患者さんがLAIによる治療を受けておられます。
数々の研究報告の通り、多くの患者さんが症状安定し再入院することなく日常生活を送っておられます。
ご興味がある方は、担当の医師やスタッフにお気軽にご相談ください。
※LAI開始後、注射による治療が合わないと感じた場合にはスタッフにご相談ください。いつでも内服薬による治療に変更できます。

LAI治療に関するチーム医療について

弓削病院では多職種によるLAI治療を専門とするチームを組織しています。患者さんの回復に寄与するようなLAIによる治療提案、また副作用の早期発見ができるよう知識をアップデートし、患者さんが安心して治療を受けられるように、安心かつ効果的な手技を実施できるよう、職員向けに研修を行っています。LAI治療について気になられた方はお気軽にスタッフにご相談ください。

治験について

「治験(ちけん)」とは

「治験(ちけん)」とは 医薬品(私たちが普段使うお薬)が病院等の医療機関で使われたり、薬局で販売されたりするためには、予め厚生労働省の承認、認可を得ることが法律で義務づけられています。
承認を受ける前の薬剤(医薬品の候補)については、実際に患者さんや健康な方に使って頂き、その安全性(副作用の有無やその種類、程度、発生条件など)と有効性(効果、最適な投与の量や方法)を確かめる必要があります。
このようなに人における試験を一般に「臨床試験」といいますが、「くすりの候補」を用いて国の承認をえるための成績を集める臨床試験は、特に「治験」と呼ばれています。
現在、病院で処方されているお薬は私たちの健康と福祉にとって欠かせないものの1つであり、今日の医療はお薬の開発によって大きく進歩してきました。しかし、今でも未だ治せない病気もたくさんあります。そういった病気を克服するために、もっとお薬の効きがよくなるよう、副作用が出にくくなるように、これからも新しいお薬の開発が必要になります。

お薬ができるまで

治験では下記の3つの段階があり、各段階で効果や副作用を確認しながら開発をすすめます。

お薬ができるまで

治験のルール

「くすりの候補」の人における効果(有効性)と安全性を調べる治験は、科学的な方法で、参加される方の人権を最優先にして行われます。
治験を行う製薬会社、病院、医師は「薬事法」というくすり全般に関する法律と、これに基づいて国が定めた「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(=GCP[Good Clinical Practiceの略])という規則に従って実施しています。

「治験コーディネーター」とは

「治験コーディネーター」とは治験を円滑に行うための治験実施病院のスタッフです。
当院では3名の専任の治験コーディネーターが従事しており、治験説明補助、治験参加者のスケジュール管理、体調面や精神面でのケア、薬剤科、治験担当医師とのチーム内調整などを行っております。

現在募集中の治験

  • 対象となる疾患:統合失調症、うつ病、行動障害を伴うアルツハイマー型認知症
お問い合わせ・相談窓口

受付時間 月曜日~金曜日:9:00~17:00
相談窓口 治験管理室
電話番号 096-338-3838 ※治験管理室へお問い合わせください。

治験審査委員会について

治験審査委員会 開催日について

  • 開催日:原則として毎月第2水曜日
  • 書類提出期限:原則として毎月第1水曜日まで

治験審査委員名簿

名簿のダウンロード